ワインと食事のペアリングについては主となる食材とその部位、調理方などが考慮されなければなりません。例えば魚の調理方はどの部分を使うかによって変わってきます。調理方は料理の味を変え、脂分の割合や旨味も変えるのでそれぞれに合わせる最適なワインも変わってきます。今回の記事では、鮭の切り身の中からいくつかを選び、それぞれの脂身の割合や調理方によってどのようなワインが最適なのかについて言及していきます。

サーモン

サーモンは、海水魚と淡水魚ですが、刺身としても、火を入れて調理するにしても素晴らしい食べ合わせができる魚です。養殖も盛んですが、やはり海で育った野生のサーモンを選ぶのがベストです。野性のサーモンは季節によってより脂の乗った赤身か、より引き締まった赤身となります。これはサーモンが長い距離を移動する魚である事と、主食であるオキアミ以外にも個体によって様々な餌を捕食するためです。

切り身

マグロと違い、サーモンは部位による色の違いが少ないため切り身の見分けが難しいのが特徴です。ただ、マグロでもそうであるように、部位によって脂身や旨味が違うのでそれぞれにあったワインを用意するのが理想的です。

腹部

腹部の切り身は脂身が多く、甘みが多く、口どけが良いという特徴からタルタルに適しています。理想的なのはなるべく調味料を使わずに素材自体の繊細な味を損なう事なく調理する事です。ワインとして最も最適なのは白のスパークリングワインと言えるでしょう。ワインに含まれる炭酸が絶妙に口の中に残る脂身を洗い流してくれるので、しつこくなりすぎず、また、あまり香りの強すぎない種類のスパークリングワインを選ぶ事で切り身の繊細な風味とのバランスを良く楽しむことができます。

gabriele scaglione

腰部(ローイン)

サーモンのこの部分は脂身と赤身の割合がちょうど半分づつであり、刺身などに最も適した部分であると言われています。脂身がたっぷりとあり、腹部に比べてよりはっきりとした味わいのある赤身を持つローインには香りの強いスパークリングワインや白のスティルワインがよく合います。もし軽く甘みを含む白ワインをあわせるのであれば醤油との相性も抜群でしょう。

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トップローイン(フィレ)

この部分の切り身はフィレとされますが約60%が脂身から成る為、一番適した調理方はグリルです。
トップローインとのパーフェクトマッチは新鮮でフルーティなロゼワインが最適です。

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尾部

尾の部分は神経や血管が集結していて脂肪分が供給されにくい部分とされ、サーモンの部位の中でもあまり食すのに重要とされてきた部分ではありません。これらの部分は出汁を取るために使われる為、ラーメンや鍋のスープとして味わうことができます。若くて軽い赤ワインと共にそれらの料理を楽しむことができます。

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